お通夜・葬儀の準備

多様化した葬儀のスタイル

葬儀の種類はさまざま

核家族が増加し、少子高齢化時代を迎えた近年、社会の変化と共に葬儀のスタイルも多様化しています。宗教的な儀式の意義が見いだせない、故人が希望した葬儀の形式をかなえたい、お金をかけずに済ませたい、などという声も多く聞かれます。まずはどんな葬儀があるのか、葬儀の種類を知っておきましょう。

 

◇家族葬

家族などの近親者だけで行う、少人数の葬儀です。一般の参列者は出席せず、故人との別れの時間をゆっくりと過ごせます。ただし、香典収入が少ないため、葬儀費用の大半は遺族の持ち出しとなります。

 

◇密葬

家族などの近親者とごく近しい友人のみで行う、少人数の葬儀です。密葬の後に本葬やお別れ会を行うことを前提にしている点が家族葬と異なります。

 

◇一般葬

家族葬に相対する形として生まれた呼称で、従来の「葬儀」のことです。家族や親族以外に、近所の方や会社関係者などの一般の方も参列する。喪主や遺族は葬儀前から葬儀後まで、弔問客への対応などで忙しくなります。香典収入があるため葬儀費用の負担を軽減できます。

 

◇1日葬

通夜を省略して告別式と火葬を1日で行います。通夜振る舞いや親族の宿泊費などを削減でき、時間的・経済的負担を軽減できます。菩提寺がある場合、1日葬を認めないこともあるので事前の確認が必要です。

 

◇火葬式

火葬場の火葬炉の前などに遺族が集まり、10分程度のお別れをしてすぐに火葬する葬儀です。通夜・告別式を行わないため、最も費用が抑えられる葬儀です。直葬とも呼ばれます。

 

◇骨葬

先に火葬を行い、遺骨になってから行う葬儀です。海外で亡くなって火葬しないと搬送できない、亡くなってから時間がたってしまった、伝染病のため早く火葬する必要があるなど、さまざまなケースがあります。地方によっては骨葬が一般的なところもあります。

 

◇社葬・団体葬

企業や団体が運営の主体となり、費用も負担して行う葬儀です。その企業や団体の発展に大きく貢献した故人を追悼し、取引先や株主、関係者への報告や社内の結束強化など、さまざまな意味合いを持つ場となります。

 

◇無宗教葬

宗教的な儀礼や習わしなどにとらわれない葬儀です。自由に企画・進行するため、自由葬とも呼ばれています。生演奏を捧げて見送る音楽葬など、故人の遺志や親族の意向を尊重した結果の葬儀形式でもあります。菩提寺がある場合は納骨を断られる場合があるので注意が必要です。

 

◇自然葬

山林に散骨する「樹木葬」、海に散骨する「海洋葬」、カプセルに入れた遺骨を大気圏外にロケットやバルーンで打ち上げる「宇宙葬」などがあります。

遺骨は粉末状にするケースもあり、散骨する場所はガイドラインに添って指定された場所でのみ可能となります。従来のお墓とは異なり継承者が不要なこと、また故人を自然に還す意味合いもあり、近年注目される葬儀スタイルです。

 

◇お別れ会

家族葬や密葬の後に、故人とお別れの場を設けるために行われます。お別れ会に決まった定義はなく、密葬に続く本葬の役割や、社葬と同じ意味合いを担うこともあります。また、著名人だった故人のファンのために行うこともあり、スタイルも葬儀形式やパーティー形式などさまざまです。

 

 

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