葬儀のマナー・知識

お通夜のマナーにご注意を

お通夜とは

通夜は葬儀の前日に行われる儀式です。親族や親しい人が夜通しで故人に付き添い、霊を慰めたために通夜と呼ばれています。また、仏陀が入滅した際に弟子が夜通しで説法を説いたことが通夜の由来とする説もあります。故人に生前と同様の食事を出す「殯(もがり)」という日本古来の葬儀儀礼の名残ともいわれ、「夜伽」とも呼ばれる、古い歴史を持つ儀式です。

一般的には亡くなった翌日に通夜、翌々日に告別式という日程が組まれます。しかし、都市部を中心に火葬場の予約が取りにくくなっている現状もあり、葬儀の前日を通夜とすることが一般的にもなってきました。通夜は死亡当日の夜に親族だけで行う「仮通夜」と、弔問客を迎える「本通夜」に分かれますが、近年は死亡後の遺体は霊安室に安置されることが多く、仮通夜を行うことは稀となっています。通夜は故人との別れを惜しむ儀式であり、告別式は故人とお別れする式典です。

通夜は時代の変化と共に告別式同様の儀式となり、東京などの都市部では通夜の弔問客が告別式の参列者を上回るケースもあります。親しい関係者は通夜と告別式を通して参加し、個人との深い関わりがない人、会社関係の弔問客は告別式に参列するのが通例です。告別式に都合がつかない場合は通夜のみに出席しても構いません。

 

お通夜の流れとマナー

 

通夜は受付、開式、僧侶による読経、焼香、僧侶による法話、喪主の挨拶、閉式、通夜振る舞いという流れとなり、受付から通夜振る舞いまで2~3時間程度です。参列者は受付開始の15分前には会場に着くようにします。

まず、受付で記帳をします。ここでは名前、住所、故人との関係などを記します。

記帳が終わりましたらお香典を渡します。「この度は誠にご愁傷様でございます」とお悔やみの言葉を添えて袱紗から香典袋を取り出して、表書きを受け付け側が読める向きにして両手で渡します。受付時に会葬御礼品を受け取るケースもあります。また、可能ならばここで式の宗派を確認しましょう。

焼香は数珠を左手に持ち、抹香を香炉に落としてから遺影に向かって合掌し、遺族に一礼してから元の席へ戻ります。

通夜振る舞いに誘われたら、受けるのがマナーです。時間がなくても席に着き、ひと口でもよいので箸をつけましょう。箸をつけることが供養になるとされています。故人や遺族と親しい間柄でなければ、あまり長居せずに30分程度で退席しましょう。

 

 

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